留学を検討中の方からよくご質問をいただきます。
「中国に留学したら話せるようになるの?」
「留学したらどれくらい伸びる?」
う~ん…
こればっかりは人それぞれなんですが…
あくまでも一般論ですが、
私が見てきた限りで言うと、
「中検4級と3級の間くらいの中国語力で留学して、
1年後に旧HSK6級に合格」
こういうパターンが多かったです。
ただ、あくまでも一般論です。
とことんやった人はそれ以上になりますし、
ほどほどで妥協した人はボロボロで終わります。
また、これも一般論ですが、
大学生より社会人のほうが伸びます。
記憶力に衰えが見られる社会人のほうが、
若い大学生より伸びるんです。
これはやはり、
切羽詰まり具合の違いだと思います。
私が留学していたときのクラスメートに、
30代後半の韓国人の男性がいました。
彼はゼロスタートに近いレベルだったのですが、
1学期で旧HSK7級に合格しました。
彼の勉強に対する姿勢は凄まじかったです。
遅刻欠席はもちろんゼロ。
午前中の授業が終わったあと、
そのまま教室に残って夜10時までずっと勉強。
部屋に戻ってまた勉強。
それを1学期間ずっと続けました。
なぜ彼はそこまでしたのか?
実は彼は中小企業の経営者でした。
中国市場に進出するために中国語を身に付けたい。
会社を部下に任せて、1学期限りの留学にやってきた。
会社と従業員の将来をかけて、
奥さんと子供2人を国に残してです。
そら、死に物狂いで勉強しますよね。
彼は特別としても、
会社を辞めて留学する人は、
多かれ少なかれ覚悟を背負い、
背水の陣を敷いて留学に来ます。
なにせ語学を身に付けることができなければ、
フリーターか派遣に転落。
最悪の場合、無職になりますから。
この切迫感は大学生には無理です。
ついでに言うと、
会社派遣の留学生はそこまで伸びません。
留学に失敗しても会社という戻る場所がありますから。
いずれにしても、留学してどれくらい成果が上がるか。
これはやはり本人次第です。
ちょっと精神論になっちゃうのですが、
「どこまで上がるか」ではなく、
「どこまで上げるか」だと思います。
「HSK6級取れて中国で就職できたら良いなぁ…」
これでは6級は絶対無理です。
断言しますが100%無理です。
「何がなんでも中国で働きたい。
そのためには6級が必要だ。
だから何がなんでも6級を取る。」
こういう人は6級取れます。
自ら取る。
つかみ取る。
語学に限ったことじゃありませんよね。
ではどうすれば中国語をマスターできるのか。
留学で成果を上げることができるのか。
一つだけアドバイスをするとすれば、
「日本での準備学習」
です。
留学して本当に身に付けるべきものは、
「聴力と会話力」です。
「文法」ではありません。
中国に留学して、難しい文法項目を、
ろくに聞き取れない中国語で説明されて、
分かるわけないですよね。
それでは授業中はチンプンカンプンだし、
復習の時間もムダに長くなってしまう。
放課後に会話練習なんて余裕がなくなります。
そこで、
日本にいる間に基本文法は終わらせてしまう。
目安としては中検3級合格です。
そこまで分厚くない文法書を2冊買って、
書かれてある内容を一通り覚える。
これは効果絶大です。
なぜ2冊かというと、
1冊目が終わったあと2冊目をやるわけですが、
それがそのまま1冊目の文法内容の復習になります。
さらに、違う筆者が書いた文法書ですから、
同じ文法でも違った角度から見ていたりする。
その結果、
1冊目で勉強した知識が深まったり、
1冊目でよく分からなかったところが分かったり、
いろいろとプラスの効果が出てくるんです。
日本で一通り文法を勉強しておくと、
留学中に予習をするときも非常にラクです。
留学中に使うテキストは、
基本的にすべて中国語で書かれています。
でも、日本で一通り勉強した内容ならば、
中国語で書かれてても分かりやすいですよね。
また、予習で理解したうえで授業に出ますから、
授業についていくのもかなりラクです。
さらに、授業中に理解できるので、
復習にかける時間も少なくてすむし、
宿題なんかもあっという間に終わる。
その結果、会話練習などに時間を割ける。
すべてが良いリズムで回っていきます。
留学を検討中の方。
今日からスタートでOKです。
地道にコツコツ半年辛抱して、
基本文法を丸暗記してください。
薄い文法書2冊を丸暗記するだけで、
留学で得られる成果が天と地ほど変わってきます。
え?
2冊丸暗記なんてムリ?
そういう人は留学は止めておいたほうが良いですよ。
本当に悪いことは言いませんから。
そこまでの根性がない人は、
語学でスキルアップして転職なんてムリです。
語学習得って本当に大変ですから。
自分を追い込めない人に語学は向いてません。
悪いことは言いません。
留学はあきらめて、
今の職場に必死にしがみついてください。
社会人にとって留学は闘いです。
闘えない人は留学したらダメです。
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